生物多様性を憧れの行為に 〜maaaru 5%参加企業インタビュー CLASS EARTH 株式会社〜

maaaru5%とは、企業における事業活動の中で、その社内リソースの5%を無償でmaaaruに提供して頂き、世界平和や世界の子どもたちの笑顔のためにご協力いただく活動です。主にmaaaruにおける各プロジェクトへのプロボノとしての参加、各種イベントの運営、様々な資料・HPなどの制作、maaaruの認知拡大・プロモーション促進などにご協力いただいています。

今回はmaaaru5%に参加してくださっているCLASS EARTH 株式会社のPR Director 河合美穂さんにmaaaruとの関わりについてお話を伺ってきました。

CLASS EARTH 株式会社のミッションとは?

  • まずはCLASS EARTHさんが行っている事業について教えてください。

CLASS EARTHは、生物多様性の回復への貢献を目的とし事業を行っています。今、生物の多様性はどんどん減少している状況にあり、これ以上減少してしまうともう回復できないというラインまできています。自然環境保全に取り組むリーダーの育成や、子ども達への教育支援を軸に事業を展開しております。

CLASS EARTHはサステナブルなファッションを推進してきたメンバーで2023年の1月に設立した新しい会社で、ミッションは「生物多様性の保全を憧れの行為にすること。」です。

例えば、今わたしが身につけている絶滅危惧種をモチーフにしたTシャツを販売していますが、単純にアパレル製品としてTシャツを作りたかったわけでは決してありません。

このTシャツを”着る教材”として、皆さまにネイチャーポジティブ*を知ってもらうきっかけにしていただき、企業リーダーや子ども達への教育のサポートができたらなという思いで作っています。わたしたちは生物多様性を学び保全する、新しいサステナブルラグジュアリーブランドです。

*ネイチャーポジティブ(Nature Positive)…自然や生物多様性の損失に歯止めをかけ、環境にとってポジティブ(プラス)な状態にしていくこと

  • 商品を作る上で大事にしているポイントを教えてください。

今、アパレルでは、大量生産大量廃棄がとても問題になっています。加えて、現在日本で販売されている衣類の「日本製率」はたった2%と言われております。CLASS EARTHでは大量生産するのではなく、お客さまの手に渡るアイテムだけを1点ずつ丁寧に、国内の職人により生産し、日本の物作りを継承して行きたいと考えています。また、環境配慮は当たり前のこととし、使えば使うほど、生態系をプラスに改善させるような作り方、販売方法を模索しています。

生地はコットンの中でも繊維が太く耐久性に優れている最上質なオーガニックコットンを100%使用し、水資源の抑制をします。

デザインの特徴でもある刺繍には、1本の糸を染めながら縫うことのできる最新の刺繍機を日本初導入することで、廃棄糸をなくし、汚水排水も抑制しています。

また、書籍をモチーフとしたネームタグには、お客さま自身でご指定いただいた専用ナンバー4桁を刺繍いたします。ひとつの商品を長く愛用いただきたいことから10年のお直し保証をお付けしています。

また、ギフトラッピングの資材も全てFSC認証*紙等でできていて、アイテムから副資材まで徹底したサステナブルを追求しています。

*FSC認証制度…森林を適切に管理し、環境や地域社会に配慮しているかどうかを、第三者認証による徹底したシステムで評価し、認証する仕組み

  • 子どもたちへの教育についてはどのような取り組みをされているのでしょうか。

生態系を身近に感じられる学生服をプロデュースしたり、専門家と共に製作した生物多様性が学べるドリルを同梱して、生き物に興味を持つきっかけになってくれればと思っています。その裏面にはいきものコレクションアプリ”BIOME”*を紹介しています。生物多様性は、地域や時間によってデータが全く異なるため、気候変動よりも観測するのが難しいと言われていますが、このアプリを使えば楽しみながら生物多様性の回復に貢献し、学ぶことができます。

*BIOME(バイオーム)…対象の生物を見つけその写真を投稿してコレクションしていきます。ユーザーによって投稿された写真は動植物の保全のためにデータが活用されます。

maaaruとの関わりについて

  • maaaruを知ったきっかけや、maaaru5%の活動に参加しようと思った動機を教えてください。

寄付のパートナーとして一緒に活動していた方から「ものすごくいい団体があるよ」と教えていただいたのがきっかけです。maaaruさんの活動は、わたしたちが目指すネイチャーポジティブには直接結びつかないかもしれません。しかし、地球を救うためには今の子どもたちが正しい知識をつけて正しいアクションを学び、自然を愛する心を育てていくことがとても大事ですので、その点において教育は切っても切り離せないものだと思います。

生物多様性のリミットである2030年までもうあまり時間はありません。そんな中で、maaaruさんが学校を建てていくスピード感はすばらしいですし、学校を建てるだけで終わらせず、持続可能な質の高い教育を届け続けている点にとても感銘を受け、このmaaaru5%に賛同させていただきました。

生態系保全の活動は日本だけではなく世界中のデータが必要です。しかし、発展途上国の自然が豊かな場所のデータは重要であるにもかかわらず、情報を集めることは非常にハードルが高いという現実があります。

maaaruさんの活動に一緒に取り組ませていただく中で、途上国の生態系データを集めることができたら、地球環境の改善に大きく繋がっていくと考えています。

そして、maaaruさんの支援で育つ子どもたちが「自分の周りにある自然を大事にして、この地球を自分たちで救うんだ!」という思いを持って成長してくれたら、こんなに嬉しいことはありません。

  • maaaru5%は会社のリソースの5%をmaaaruに還元していくという制度ですが、現在どのようなお手伝いをしているのでしょうか?

ブランディングの一貫としてWebサイトのシステム改修やデザインのお手伝いをしています。今はアパレルをやっていますが、元々はウェブマーケティングのチームなので、ウェブサイトの運営で貢献できることは、私たちにとっても学び続ける場をいただけて有難いことです。その他にも、パーティーのメダルを生産したり、物流のお手伝いをしたりと運営をいろいろとお手伝いさせていただいています。

  • maaaruにはどんな可能性があるとお考えでしょうか。

世界の生態系は繋がっていて決して他人ごとではありません。ネイチャーポジティブという喫緊の課題を脱するためには、正しい判断ができる途上国の人たちを増やしていくことが大切だと思います。maaaruさんはたくさんの国を支援しているので、途上国の教育をサポートする面において可能性を秘めている団体だと思います。もっといろんな方に知っていただけるように、私たちも精一杯貢献していきたいと考えております。

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