マザー・エー・ケー小学校
Mother AK Memorial and Nursery School
Omoro District
教育機関: 小学校
生徒数: 199 名
支援者: 古谷野 久美
困っていること
ウガンダ北部に位置するオモロ県コチ・オンガコ群オニャンヤ村の「マザーAK小学校」には、近隣地域より約199名の生徒が通っている。3教室で構成される校舎が老朽化し、資金不足によりドア、窓もなく、床は剥がれ、 壁も崩れ落ちている状態で、子どもたちが安全に勉強できない状態にある。また、雨の日は教室が水浸しになり、実質使用不可の状態が続いている。こうした状況に鑑みて、同校舎の全面改装を行い、ドア、窓の設置を行う。
現地の状況
ウガンダでは長年の紛争の影響を受け、多くの子どもたちが命と暮らしの危機に直面している。 加えて、コロナ禍において度重なるロックダウンなどの社会経済活動の禁止・制限により、多くの貧困層は失業や収入の減少により、より厳しい生活を強いられ、学校再開後も子どもに十分な教育を与えられない状況に陥っている。加えてウクライナ危機の影響で食糧・日用品の物価がさらに高騰し、貧困層の多くは子どもの教育費を削減せざるを得ない状況にある。特に、ウガンダ北部において、1990年代からの紛争の影響で約3万8千人の子どもたちが誘拐され子ども兵として徴兵されるなど過去に甚大な紛争の影響を受けてきた。現在、治安は回復して いるもののコロナ禍の影響もあり、脆弱な子どもや若者たちが学校教育に戻ることが困難な状況が続いている。
ウガンダは隣国のコンゴ民主共和国に比べると比較的、政府の支援で学校運営がなされているが、それでも保護者が学校の修繕費等の費用を支払わなければ学校運営は成り立たない状況で、それが支払 えない貧困層の子どもは教育を受けることができない。特に農村部の小学校の教育環境や、生徒た ちが滞在する寮での生活環境が劣悪な状況にある。
過去数十年にわたり、ウガンダでは、援助機関により多くの学校が建設されてきたが、建設後の運営費や修繕費の支援がなされることはほとんどなく、結果、校舎はあるものの実際には、子どもたちが持続的に教育を受ける環境が整備されていないケースが数多く見受けられる。
活動報告