忘れられた紛争がコンゴにもたらしたもの

コンゴでは1996年に内戦が始まって以降、周辺国と武装勢力が複雑に関与し、第二次世界大戦後最多の500万人以上が死亡しました。そんなコンゴの現状を認定NPO法人テラ・ルネッサンスの小川真吾さんに伺いました。

貧困ゆえにみずから兵士に志願する子どもたちも

コンゴではいまだに紛争が続いている状態で、今なお子ども兵が戦争に駆り出されています。コンゴは世界有数の資源国で、鉱物資源の利権をめぐる争いが繰り広げられる中で、子どもたちは強制労働させられたり、むりやり兵士として危険な任務に従事させられたりしているのが現状です。レアメタルやタンタル、錫といった鉱物資源が武装勢力の資金源となっています。

ウガンダで誘拐された子ども兵とは違い、コンゴでは子どもたちがみずから兵士に志願したり、親が自分の子どもを兵士として軍隊に送りこんでいるというケースがあります。コンゴでは衣食住がままならない最貧困の状態が続いているため、軍隊に入ることができれば最低限の衣食住を満たせるのではないかという期待を持ってしまうからです。

コンゴの状態は本当に酷く、わたしたちが活動しているしている南キヴ州という地域においては、州の人口の約1/3にあたる190万人くらいの人々が1日1食も食べられないというのが現状です。紛争だけではなく、そもそも仕事がないといった状況の中で、栄養状態はとても悪くなり、マラリアなどの感染症で命を落とすケースがとても多いです。さらに最近では、それらに加えて気候変動の影響により風水害といった災害も発生しています。南キヴ州に関していうと、わたしたち援助機関が食料物資を届けようとしても、雨季になると大半の道路が使えなくなるため届けることができません。また、治安が悪いので、援助機関が自由に動くことはやはり難しい側面があります。

まずは知ることから始めよう

1996年から続くコンゴ紛争は、第二次世界大戦後最大の犠牲者を出しながらも、これまでほとんど報道されず、世界から注目されてきませんでした。わたしたちは今ウクライナの支援も行っていますが、ウクライナの情勢は毎日のように報道される一方で、コンゴは客観的に見てもウクライナよりひどい状況であるにもかかわらず報道されません。同じ世界でも注目されるところと、注目されないところが存在することに対して非常に憤りを感じています。まずは何が起きているかという事実を知っていただかないと何も始まりません。

紛争に負けず学校に通い続ける子供たち

紛争が続き、衣食住がままならない状況下では、日本人の感覚からすると、何もできない状態に陥っていると思われるかもしれません。しかし、そんな状態であってもみなさん必死に生活を維持しようとしています。今は昔のように毎日銃弾が飛び交っているわけではありません。ある村がゲリラ的に襲われるという状況のため、みなさん難民キャンプではなく村で暮らしています。ですので普段は学校に行ける環境にあるのですが、学校などの施設はボロボロなので、現在maaaruの支援を受けて修繕しています。

みなさんのおかげで紛争があっても子どもたちをサポートすることができています。子どもたちが諦めずに学校に通える環境を作っていただいたことに関しては感謝しかありません。

認定NPO法人テラ・ルネッサンス

https://www.terra-r.jp/index.html

「すべての生命が安心して生活できる社会(世界平和)の実現」を目的に2001年10月に設立。団体名称のテラはラテン語で「地球」、ルネッサンスは英語で「再生、復興」という意味があり、テラ・ルネッサンスという名称には「よみがえる・蘇生する」といった意味が込められています。

「地雷」、「小型武器」、「子ども兵」、「平和教育」という4つの課題に対して、現場での国際協力と同時に、国内での啓発・提言活動を行うことによって、課題の解決を目指す。

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