キルギス カウンターパートナー・栗原正弘さんが語る知られざるキルギスの魅力

このたび、キルギスにおけるmaaaruのカウンターパートナーになられた栗原正弘さんに、キルギスの魅力や2023年10月に行われるドネーションツアーについての見どころを伺いました。

キルギスってどんな国?

  • 栗原さんはキルギスでどのようなお仕事をされているのでしょうか?

キルギスの国立大学と提携させていただいて、国立大学の中で日本語学校を運営しています。実際に日本語学校を立ち上げたのは4年前ですが、キルギスには9年前から携わっています。わたしはずっと保険会社で働いてきましたが、そろそろ自分で何かをやりたいと一念発起し、とある会社で人材派遣の勉強をしていたところに、当時キルギスで貿易関係の仕事をしていた大学時代の後輩から「日本に行きたいキルギス人がいるので、引き受けてくれませんか」と連絡がありました。そこからわたしとキルギスとの関係が始まったのです。

  • 栗原さんは以前からキルギスという国をご存知だったのでしょうか?

全く知りませんでした。元々ソビエト連邦の一部で、1991年8月31日に独立を宣言し、民主的な政府を樹立しました。キルギス人は日本への憧れを抱いている人が多く、日本人のことを兄弟と思っているんですよね。キルギスでは、「魚の好きな人たちは東の海へ行って日本人となり、肉の好きな人たちは西の草原へ行ってキルギス人となった。だからキルギス人と日本人は兄弟だ。」という言い伝えがあるんです。現在キルギスの人口は約700万人ほどで、ほとんどのキルギス人がその言い伝えを知っています。それぐらい日本に対してファミリーという気持ちは強いです。

第二次世界対戦後には、日本の抑留兵がロシアからキルギスに送られてきて、マンションや病院を建てたのですが、そこでキルギスの人たちは顔のそっくりな日本人を見て、やはり兄弟という言い伝えは本当だったと思ったそうです。そして監視されていないにも関わらず、勤勉に働くその姿に感銘を受け、「我々には立派な兄弟がいるから、あんな大人になるんだよ」とその地域では語り継がれています。

  • だからキルギスは親日の方がとても多いんですね。国民性や治安はいかがでしょうか?

わたしは約9年仕事をしていますが、今まで危ない目にあったことはありません。特に日本人ということでみんな喜んで寄ってきてくれます。日本人と同じようなおもてなしの文化があるので、自分たちが食べることよりも、お客さんに対するおもてなしはすごいです。日本兵が2年間かけて医療施設を建てた際にも、キルギス人がおもてなしをしてくれたので、抑留兵という立場でありながら帰る頃にはみな太っていたそうです。その医療施設は未だに現役で使われていますので、10月に開催されるドネーションツアーで回る予定です。

  • maaaruからキルギスに対してどのような支援がなされる予定でしょうか?

あまり日本では報道されていないのですが、キルギスでは近隣諸国との間で領土問題が起きている地域があります。2022年9月にタジキスタンとの紛争が起こり、国境付近の街が被害を受けました。幼稚園などにお金が回っていない状況なので、今回支援いただけるよう動いています。

キルギスドネーションツアーの見どころ

  • 2023年10月にmaaaruが開催するドネーションツアーでは、学校等の施設を回るほか、どのような見どころがあるのでしょうか。

キルギスは何といっても自然が素晴らしいです。キルギスは「中央アジアのスイス」と言われていて、7000m級の山が3つもあります。また3000m付近にある国立公園まで車で行けるので、その山に囲まれた自然豊かな風景をまずは堪能して欲しいですね。特に目立った観光地はありませんが、シルクロードが通っていた国なので、歴史のロマンを感じることもできます。また、琵琶湖の7倍もあるイシク・クル湖はキルギス人自慢の湖で、本当に海と見紛うほど雄大です。今回はカザフスタンからバスで入国してもらい、湖や日本兵が作った病院を回りながら街中へ入る予定です。

まだまだ未開発の国ではありますが、これからどんどん伸びてくると思いますので、支援を考えていらっしゃる方にとってはとてもおすすめの国です。先日視察に来られた方からも、「思った以上に面白い国だ」と言っていただけましたよ。

  • キルギスのドネーションツアーに興味を持っている方に一言お願いします。

キルギスは直行便がありませんので、キルギスのツアーは、ほとんどの旅行会社で取り扱いがありません。ぜひこの機会にキルギスへお越しいただければと思います。通訳に関しては、日本語学校の学生が街中をアテンドしますので全く心配いりません。学生たちにとっても日本人と話せる良い機会になります。

首都のビシュケクはソビエト時代に作られたので、アジアというよりはどちらかというとヨーロッパのような町並みで非常に綺麗です。それでいて自然も壮大で、人もよくて、わたし自身大好きになった国です。ぜひその素晴らしいキルギスをドネーションツアーで体験してみてくださいね。

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